3 平成22年(2010)~令和元年(2020)

*『創立120周年記念誌』より。令和元年(2020)11月発行。平成31年3月まで顧問だった浜野
 啓史先生(現在は草加南高校勤務)の執筆による。

ここ数年の、日本におけるバドミントン競技に対する関心は、一気に高まってきたといえるだろう。近年、男子や女子ともに世界ランクで1位を獲得するなど、日本選手の活躍は目覚ましいものがある。ところで、競技としてのバドミントンの歴史を紐解けば、世界中の数ある大会の中でも,非常に権威ある大会である全英バドミントン選手権は、本校創立の年、1899年にその第1回大会が開催されている。ちなみに、バドミントンが日本に伝わってきたのは,1919年以降であるといわれている。
本校バドミントン部のこの10年を振り返ってみることにしよう。まず、念願であった関東大会への20回目の出場を達成することができた。2014年、第60回記念大会かつ埼玉開催という節目の大会において、実に34年越しの思いを実らせることができたのである。
当時の状況は、前年度の大会の結果、第2シードで東部地区予選に臨んだ。準決勝の第3シードの春日部工業に2-1で勝利し、決勝戦は第5シードであった花咲徳栄と対戦。準決勝に続き2-1で勝利、東部地区優勝を果たした。県大会では初戦の成徳深谷に2-0でストレート勝ちした。続く2回戦の川口東戦では1-2で敗戦となったが、その後の代表決定リーグでは、北本、春日部工業、花咲徳栄、大宮、早稲田本庄、久喜北陽と各地区を代表する学校と対戦、いずれにも勝利をおさめ、関東大会への切符を獲得したのである。
関東大会本選では、1回戦で東京代表東村山高校と対戦するが、善戦むなしく初戦での敗退となってしまった。{*選手=吉沢、高崎、猪又、風見、平川、荻久保}
 最近では、先述の通り、バドミントンの人気も高まってきており、競技者人口が増えていることは非常にうれしいことである。一方で、地区大会のレベルも上がってきており、地区大会から熱い戦いが繰り広げられている。今後は、関東大会での勝利を目標に引き続き精進していきたい。
 第二に、2012年に第1回OB会を開催することができた。これまでは、組織だった活動がなされてこなかったが、規約を整備し、本格的な活動を開始した。組織としては、まだまだスタートラインに立ったばかりであるが、今後さらにその活動の幅を広げ、現役生をサポートできる組織としていきたい。
 冒頭でも述べたが、日本選手がこれほどまでに活躍できるようになった背景には、2000年代初頭から始まっている、ジュニア期からの指導体制の拡充が要因の一つとして挙げられよう。OB諸氏や本校教員としてバドミントン部にかかわっていただいた方にも、日本バドミントン界の発展に多大なる貢献をなされてきた方が多数いらっしゃる。“春日部高校の”バドミントン部として、選手としてはもちろんのこと、指導者としてさらなる競技発展のために活躍できる人材の育成にも力を入れていきたい。