新人大会地区予選速報2(シングルス)
新人大会東部地区予選会(個人の部)の2日目、3日目が8月24日(木)、25日(金)の両日にわたって毎日興業アリーナ久喜(久喜市総合体育館)で行われ、ダブルスとシングルスの決勝まで無事終了しました。
ダブルスは順位決定戦と抽選の結果、県大会出場権を得た3ペアが、佐無田・丘咲組6位、栗原・岡田組が11位、高鹿・松本組が14位となりました。
シングルスは2日目から始まり、男子は全体で258人が参加し、春高からは8人が出場しました。その8人は全員が初戦を勝ち上がり、鈴木遥斗くん(2年)、高鹿陸くん(2年)は2戦目で敗退しましたが、岡田奏亮くん(1年)、葭葉(よしば)健太くん(1年)、栗原大喜くん(1年)の3人は2勝をあげ、佐無田真人くん(2年)、岩元悠くん(2年)、丘咲海翔くん(2年)の3人が3勝して5回戦(ベスト32)に進出し、3日目に勝ち残りました。個人戦ではベスト32に入ると、負けても代表決定戦(県大会出場権となる17位、18位決めの決定トーナメント)でのチャンスがあるのです。
最終日の3日目は男女が一緒の会場で競技するため、6コートを使用して9時から5回戦が始まりました。岩元くんと丘咲くんはここで惜しくも敗退しましたが、佐無田くんは順当に5回戦を勝ち上がると、次戦以降の6回戦(ベスト16)、準々決勝(ベスト8)をファイナルゲームの激闘で制して勝ち抜き、準決勝(ベスト4)に進出しました。
【写真~5、6回戦】左上:5回戦でジャンピングスマッシュを打つ佐無田くん
左下:5回戦でフォアサイドから強打を放つ岩元くん
中:5回戦でネット前からロブを上げる丘咲くん
右:6回戦で勝った瞬間に思わずガッツポーズの佐無田くん
とくに準々決勝の越谷東戦では1ゲーム目を失い、2ゲーム目も17―20と相手にマッチポイントを握られてから粘りに粘って5連続得点を奪い逆転、ファイナルゲームもつねに先行して勝ちきり劇的な勝利を収めました。
観戦した私も思わず拍手。久しぶりに胸の熱くなる試合を堪能させてもらいました。
公式記録を調べてみると、この大会で春高の選手がシングルスでベスト4に入ったのは、2012年(平成24年)の高崎嶺さん以来、11年ぶりということです。素晴らしい。
【写真~準々決勝】左:粘り強くロブを打ち返す佐無田くん
右:ベスト4が決まった歓喜の瞬間の佐無田くんとベンチ
佐無田くんはその後も奮闘しましたが、準決勝で優勝した春日部東の選手に、3位決定戦でも三たびファイナルゲームにもつれ込む粘りを発揮しましたが、武運つたなく敗退しました。しかし、最終日の5試合中3試合でファイナルゲームまで粘り強く戦い抜いたファイトは大きな称賛に値します。3位決定戦が終わった直後には、観客席から応援していた部員たちから「ありがとう」という温かい声が送られていました。まさに他の部員の手本となる見事な戦いぶりでした。なお、3位決定戦は県大会のシード順のための暫定的なもので、準決勝で敗退した2名にはともに3位の賞状が授与されました。
佐無田くんのコメント:「高校になってからは初めての県大会で、個人戦で賞状をもらえたのも初めてなので、とても嬉しいです。でも、正直(ベスト4からの)壁も感じました。そこを体験できたので、またこれからに活かしたいです」
佐無田くんのご両親も二階席から観戦されていました。お母さんは最初から試合を見守り、お父さんは新潟で仕事があったそうですが、勝ち進んでいることを知って急遽久喜に駆けつけたとのことで、3位決定戦の途中からご覧になったそうです。少しでもご子息の勇姿を見られてよかったですね。
ベスト16入りを狙った岩元くんと丘咲くんは、ともに5回戦で敗れて代表決定戦に回りました。県大会出場の望みを賭けて奮戦しましたが、岩元くんは初戦で、丘咲くんは2勝して最終決定戦まで進みましたが、あと一歩のところで力及ばず悔しい敗退となりました。
試合後のインタビューで、丘咲くんは「(シングルスでの県大会出場が)みえたからこそ悔しい。ダブルスで初めて県大会に出るので1勝でもできるように挑戦します」と、枯れてしまった声で答えてくれました。その枯れ声こそが勲章です。中学時代は野球部でしたが、高校でバドミントンを始めたきっかけは?という問いに対しては、「桃田選手のプレーを見て憧れた」そうで、「前で勝負するのが自分の持ち味」というネット際での技術をさらに磨いて、桃田選手に少しでも近づいてもらいたいと思います。
【写真】左:二階の観客席から臨む本部 右:働く本部の部員たちと小池先生
大会では毎度のことですが、春高は最終日の本部も担当し、大会の円滑な運営に大いに貢献しました。本部担当を代表して2年生の中里樹希くんにインタビューしました。
中里くんのコメント:「これまでも経験しているので慣れてますが、試合の進行によっては仕事が集中するときがあるので、そのときは大変です」
1年生にも教えながらになるので、苦労が推し量れます。評価を訊いたら少し考えてから「80点ぐらい」とはにかみながら答えてくれました。本部を担当してくれた諸君、とてもスムーズな進行で立派でしたよ。ご苦労様でした。
最後に、佐無田くんに部長としての今大会の感想を尋ねると、「みんな120%。力以上のものを出せていたと思います」と力強く語ってくれました。
今回の大会を振り返って~小池祐先生の総括:「新チームがスタートしてから約3ヶ月、部長の佐無田を中心に様々な練習に取り組んできました。特に夏は合宿を含め、厳しい練習にも耐えてきました。今回はその成果を発揮することができた大会だと思います。合同練習会にてOBの皆様から学んだことも大変力になりました。改めて御礼申し上げます。すぐに団体戦も控えているので、引き続き練習に励んで参ります。今後ともよろしくお願いします」
団体戦の部は9月8日(金)、9日(土)にアスカル幸手で開催されます。個人戦の成績に甘んずることなく、県大会出場権となるベスト4に挑戦してください。