新人大会地区予選(団体戦)速報2
新人大会東部地区予選会の団体戦2日目は、予選ブロック各1位の8校によって決勝トーナメントが行われました。上位4校が県大会に出場できるので、1勝すれば念願の県大会です。春高の初戦は第7シードの越ヶ谷高校。初日と違って接戦が予想されました。
◆2日目(9月17日) 団体戦決勝トーナメント 於毎日興業アリーナ久喜
【準々決勝】春日部 1-3 越ヶ谷
複1 ●岡田・安藤 0(17-21、18-21)2 安田・四戸
複2 ●葭葉・忍田 0(19-21、18-21)2 萩原・長谷
単1 ○城 2(21-9、21-16)0 椛沢
単2 ●岡田 1(21-19、16-21、22-24)2 安田
単3 ○栗原 2(21-17、21-11)0 萩原(※記録上は1-3で敗退)
相手校は個人戦の時とペアを組み替えて、強気にダブルス2本で勝負を賭けてきました。そのダブルス、相手の気迫に押されてしまったかのように先手を奪われ、第1ダブルは1ゲーム目2-6、2ゲーム目も2-10と序盤でリードを許してしまいました。結局一度もリードを奪い返すことができず、終始相手のペースのまま押し切られてしまいました。
トップダブルを失ったことで第2ダブルにもプレッシャーが重くなってしまったようで、葭葉・忍田組の第2ダブルも個人戦や予選リーグの時のような伸び伸びとしたプレーがみられません。堅さが目立って中盤の競り合いの場面で失点を重ね、負けてしまいました。
想定外のダブルスを2つ落とし、絶体絶命の状況に追い込まれましたが、ここで奮起して流れを呼び戻したのが第1シングルの城くん。相手より先にコートに入り、「俺が勝って流れを変える」といわんばかりに切れのある動きでフットワークをがんがん披露。ゲームが始まっても1点取るごとに大きな声で戦う気迫を前面に出して相手を圧倒し、落ち込んだチームの雰囲気を一変させました。やはり試合は技術も必要ですが、それ以上に勝つという強い気持ちが大事なんだと思わせてくれて、観戦しながらとても頼もしく感じました。勝負する男はこうでなくっちゃ!
[写真]左:後方から気迫のこもったスマッシュを打ち込む第1シングルの城くん
右上:越ヶ谷高校との開始時に整列して挨拶するメンバー
右下:必死になって前に飛び込んで勝利への執念をみせる第2ダブルの葭葉・忍田組
その後、第2シングルの岡田くんが1ゲーム目を先取すると、第3シングルの栗原くんも並行して試合が始まりました。岡田くんがファイナルにもつれ込む接戦の中、先に栗原くんが勝利したので、すべては岡田くんのファイナルゲームに託されました。
結果的に、非常に悔しい敗戦となってしまいましたが、息の詰まるような展開の中、岡田くんも最後までよく粘ったと思います。ファイナルゲームで16-20とマッチポイントを握られてから20-20に追いついた粘りは見事でした。惜しむらくは大事なところでサービスが甘くなってしまったこと。20-20に追いついた直後のサービスミスと、同様に22-22に追いついた直後に浮いたショートサービスを一本のリターンで失った場面が惜しまれました。
[写真]左:最後を託された第2シングルの岡田くんは闘志を振り絞って20オールに追いつくも…
右上:苦しみながらも第1ゲームを終盤で逆転して盛り上がる岡田くんと春高ベンチ
右下:第3シングルで貴重なゲームを勝ちきった栗原くん
ベスト8で敗退した学校は、負けた学校同士でもう一戦行いました。次の団体戦のシード順を決めるための試合です。
【5,6位順位決定戦】春日部 3-2 越谷南
複1 ●岡田・安藤 1(22-20、16-21、27-29)2 岩波・須賀
複2 ○葭葉・忍田 2(21-14、21-6)0 石倉・倉片
単1 ○城 2(21-11、18-21、21-8)1 柏原
単2 ●栗原 0(19-21、11-21)2 岩波
単3 ○岡田 2(15-21、21-12、21-17)1 須賀
[写真]左:越谷南戦で勝利が決まった瞬間、精根尽き果てて床にかがみ込んだ岡田くん
右:試合終了後、岡田くんの健闘をねぎらいに集まる小池先生と団体メンバー
レベルアップしていくためには、負けた試合から何を学ぶのかがとても重要です。団体戦は個人戦と違って自分の負けがチーム全体の負けにつながってしまう。背負っている重さが違うのです。だから、個人戦と同じような気持ちで臨むと勝手が違って戸惑いや不安が膨らみ、思うようなプレーができなくなることもあります。でも、裏を返せば個人戦では勝てなくても団体戦なら勝てる場合もたくさんある。そんな場面を何度も見てきました。背負うものは重くなるかもしれませんが、勝ったときには個人戦の何倍もの喜びを味わえるものです。そこが団体戦の魅力。だから、団体戦の負けは団体戦でないと取り返せないのです。君たちの代はまだ始まったばかり。1月の地区大会と4月の関東大会予選。まだ2度の団体戦があります。
雑草もアスファルトを砕いて根を張り、渡り鳥も向かい風の中を飛んでいかなければならない時があります。今回の悔しさから一つでも多くのことを学んで、必ずや団体戦でリベンジしてほしいと思います。きっとできるよ。君たちの代は、まだスタートしたばかりだ。頑張れ、現役諸君!